月の異名
金花糖では、最近は感じにくくなった、季節の移りかわりを感じていただこうと、
色々な工夫をしています。庭の草木の色や、
店内に置かれている各種の茶花からも感じていただけますが、メニューも毎月変えて、
季節感を出すようにしています。例えば6月メニューでは、丹波のきなこを使った
「きなこアイス」が好評でした。夏メニューでは、吉野本葛を使った「くずきり」が好評です。
各テーブルに置かれているメニューには、その月の名前が書かれているのですが、
普通の月名ではなく、異名を使っています。5月は「あやめづき」、
6月は「風待ちづき」、7月は「おみなえしづき」、8月は「紅染つき」
でした。異名を使うのは、耳慣れない月名で、
あらためてその月の季節感を意識していただけるのでは、と考えたからです。
月の異名は、一つの月について20以上あります。その中から、
どの名前が今は良いだろうかと考えて、選んでいます。
こんなちょっとしたことも、季節を表わすには大切なことと思っています。
2000年9月某日