今月は
今年も12月まで来てしまいました。 この一年はいかがでしたでしょうか。 毎年カレンダーがあと1枚になると、 使い始めのまだ12枚あった時のことを思い出します。 夏はまだまだ先のことだなーとか思うのです。 ところがところが、来てみると早いです(笑)金花糖も、開店したのが 2000年だったのですが、 10年も出来ればいいなーでもずーっと遠い先の話だな、とか思ってたのを覚えています。 そしてあーだこーだとやっているうちに、来年の春には25周年となりました。 本当に、皆様から美味しかったの応援を頂いたお陰です。 本当にありがとうございました。
そしてそして、気が付けば年も取りました。 普通にやっていた何でもないことを、 ころっと忘れたりとかそんなことが多くなりました f(^_^; でもここは大きく構えて、焦らず受け入れて行くつもりです。 また宜しくお願い致します ≦(_ _)≧
そして、12月の金花糖ですが、やはり冬はゆったりで静かな雰囲気です。 あれもこれも何か気ぜわしい十二月ですが、 金花糖で庭の冬景色を眺めて静かにくつろがれてはいかがでしょうか。 そして冬のメニューは、定番はやっぱりぜんざいです。 お餅はなんといっても体が暖まり元気も出ます。 金花糖のぜんざいは、職人さんが手でペッタンペッタンついたお餅と、 餡は丹波大納言ですからほんとに美味しいです。 今月はぜひ金花糖で、ぜんざいをご賞味くださいね。
では、年の暮れを詠んだ藤原定家の歌です。 定家は、カルタでお馴染みの百人一首を作られた方です。
花をまち月ををしむとすぐしきて雪にぞつもる年はしらるる
《花を待ち 月を惜しむと 過ぐし来て 雪にぞ積もる 年は知らるる》
春に花を待ち 秋に月を惜しむと 過ごし来て 雪を眺めて降り積もる 年月が浮かんでくる・・・。
年も暮れてくると、やっぱりこの一年はとか思います。
この歌の定家さんは、「雪にぞ積る」 だんだんと降り積もる雪に、春からの一年が、そしてこれまでの色んな思いを積み重ねた年月が見えたのですね。
ここ金沢も雪が積もります。
ただ今は積もっても、雪に埋もれるという感覚まではありません。
でもまだ少年の頃は、
まあ半世紀以上前ですが(笑) どんどん雪が降り積もってくると、
除雪の機械も融雪も今のようなものは無かったですし、
雪も今より降りましたから、
外出はひとりでに最小限になってしまうのです。
まるで雪に閉じ込められるような、
そして大雪になると雪に埋もれるような感覚になりました。
外を眺めると、積もるごとにだんだん物の形も分からなくなって、
ただ白いだけになって・・何かに集中するにはいい環境です・・不思議と雑念のようなものも消える、
そんな感覚があったのを憶えています。
この歌を詠んだ定家さんは、年も暮れ、景色がだんだん白く埋まってくるのを眺めて、年も古くなりまた新しい年が来るのだなーとあらためて思ったのでしょう。
景色が全て白く塗り替えられる。真っ白になり新しい年が来るのです。
「花を待ち 月を惜しむと 過ぐし来て 雪にぞ積もる 年は知らるる」、
その年を生きて過ごして来たからこそ、一年一年が惜しまれるのでしょう。
その降り積った年を思い、そしてまた真っ白になって新たな年を迎えよう。
きっとそんな思いまでも込められた歌ですね。
さあ、今年もおしまい。素敵ないい年が来ますように!