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今月は

2023年 8月は

やっぱり暑いですね。 ただ今は冷房が普通の時代になって、寐る時も冷房ですからそれはほんとに楽になりました。 でもそうなればなったで、 年々自分の体がますます暑さにも、寒さにも弱くなってきています(笑) そうなると、ここは精神的に元気の出るものを見つけて行くのが一番のような気がします。 しっかり水分補給に心の元気、今年の夏はそれで行きたいです。
金花糖も今月は、もちろんの夏メニューです。 夏のメニューで一番人気と言えば、大好評の氷宇治金時です。 金花糖の氷宇治金時は、餡は丹波大納言に、 抹茶蜜は抹茶の深い味わいがしっかりと生かされたものです。 とても美味しいと毎年大変好評です。 また氷金時は、餡の上品な味わいが特徴です。これもとっても美味しいです。 暑い夏はぜひ金花糖で、氷金時、氷宇治金時をご賞味くださいね。
では、夏を詠んだ和泉式部の歌です。前書きがあります。

夏、宮中から人目につかないように参詣して、休もうと思って木の根もとに座って。

あかざりし中中花のをりよりもたちうき物は夏の木の下
〔飽かざりし なかなか花の 折りよりも 立ち憂きものは 夏の木の下(もと)〕

見てて飽きることがなかった むしろあの桜の 時よりも 立ち去りたくないものは 夏の木の下。
夏の外は、木陰はまさにこんな気分になりますね。 あとは氷でもあればというところでしょうか(笑)
でも前書きの、宮中から人目につかないように参詣というのは何があったんでしょうね。 和泉式部さんが宮中にいた時というと、藤原道長の娘で、彰子という御后(おきさき)にお仕えしていた時となります。
当然ですが宮中は、帝の心をしっかりとらえたものが勝ちです。 道長さんは娘の彰子を魅力的にするために、仕える女房にはトップクラスの人材を揃えました。 和泉さんは、歌を詠むことにかけては一番の人でした。 また学問教養に加えて文章も一番の人も娘に付けしました。紫式部です。 ですからこのとき和泉さんと紫式部は女房の同僚だったわけです。
実は紫式部さんも、家に帰ったままいつまでも宮中に戻って来ないということがありました。 それで古参の女房から説得のお手紙を貰ったりしています。
宮中で御妃にお仕えするというのは華やかでしょうが、なかなか大変、色々あるんでしょうね。 加えて夏の暑さで疲れはてて、ということで浮かんだ歌と思います。 「飽かざりし なかなか花の 折りよりも 立ち憂きものは 夏の木の下(もと)」、 桜を引き合いに出して夏の暑さはこんな大変、 もうここから動く気にもなれないよ。 さすが和泉さん、暑いのが分かる分かるという歌ですね。
でも不思議なものでこれでまた春になると、 ほんとに桜ほどいいものはないなーとかまた思うんでしょうね(笑)
さあ、暑い暑いの夏、そして残暑です。 疲れたときは無理せず一休み。 でも休み過ぎるとすぐに筋肉や骨の数値が落ちてくる。難しい日々です(笑)

甘味処 金花糖/石川県金沢市長町 3-8-12/tel 076-221-2087