今月は
2001年 11月は
11月は紅葉が美しいですよね。どこか、見にいかれました?
まず、今月のメニューですが、新そばだんごです。新蕎麦は
味としては、あっさりした味わいが特徴ですが、そのだんごに
金花糖の餡を添えてお出しいたします。
ぜひ、季節の味をお楽しみください。
さて、11月は肌寒い日が
多くなってきますね。特に朝晩が寒いですよね。
きりぎりす よさむに秋の なるまゝに よはるか声の とをざかりゆく
<きりぎりす(今のこおろぎ)は、秋が夜寒になるにつれて弱るのか、 声が遠ざかっていく>
西行法師の歌ですが、秋が深いぃぃという感じです。でもこの頃に、 草花が枯れて来はじめると何か美しさが消えていくような気分にな るのですが、源氏物語には、こんなふうに書かれている所があります。
あなたの御前を見やりたまへば、枯れ枯れなる前裁(せんざい)の心ばへも ことに見わたされて、のどやかにながめたまふらむ御ありさま 容貌(かたち)もいとゆかしくあはれにて
<向こうのお部屋の方を見られると、枯れかかった植込みは風情も格別 に見わたされて、おだやかに物思いに耽っていらっしゃるようなご様子、 ご器量も、とても心がひかれしみじみと思われて>
その頃の人は、枯れていく草花にも美しさを見て、味わっていたようなんです。 春の花(桜ですね)、秋の紅葉だけではなくて、いろんなものの中に美しさ、 味わいを見出していたんですね。