今月は
2020年 10月は
ようやく秋らしくなりました。
マスクがほんとに暑かったですが、これでなんとかです。
そして今月は一日が中秋の名月です。
不思議ではないんですが、こういうこともあるんですね。
今年はなんでもオンラインですが、
中秋の名月、これだけはなんとか晴れて、ちゃんと見たいものです。
月を見て何かを思う、そういうことそのものがだんだん無くなってきています。
今年の秋は中秋だけでなく、いろんな月を見て楽しむというのはいかがでしょうか。
ほんとに、秋は楽しみがありますね。
金花糖も今月は、すっかり秋の雰囲気です。
庭の眺めも、静かな秋の趣になっています。
そんな秋の気分には、 紅茶あんみつはいかがでしょうか。
紅茶あんみつは、 濃いめアールグレーの紅茶寒天が主役のあんみつです。
ベースには紅茶寒天がたっぷり入って、
その上に丹波大納言の餡と、自家製アイスが載せられて、
色どりに、生クリームと苺やキウイが添えられます。
固定ファンの大変多いメニューです。
特製の白蜜も付きますので、お好みの甘さで紅茶寒天の味わいを楽しんでいただけます。
今月は金花糖で、ぜひ紅茶あんみつをご賞味くださいね。
では、秋の月を詠んだ和泉式部の歌です。
たのめたる人もなけれど秋のよはつきみでぬべき心ちこそせね
〔頼めたる 人も無けれど 秋の夜は 月見で寝(ぬ)べき 心地こそせね〕
私を待たせてる 男もいないのだけれど 秋の夜は 月を見ないで男と寝たい 気分には、ならないなー。
何かおもしろい歌ですね(笑) でもこの歌はほんとに実感があるような気がします。
なにしろ歌を詠んだ和泉式部さんはモテました(笑)
歌は、言葉が大事なのはもちろんですが、
誰が詠んだのかが大事という場合もあります。
花の色は 移りにけりな いたづらに・・・ これはあの小野小町さんが詠んだ歌だからこそ色んな思いも湧くというものでしょう。
和泉さんは女性歌人として、新古今和歌集など、天皇の命で作られた和歌集に最も多く歌が選ばれている人です。
その誰も及ばぬような豊かな感性と情熱が、魅力の源泉にあったのではないでしょうか。
平安時代に書かれた本には和泉さんの、冷泉天皇の第三皇子と、そして第四皇子とのスキャンダルが書かれています。
まず第三皇子、為尊(ためたか)親王と恋に落ちます。
でもその頃は、疫病が大流行していました。
しかし為尊さんは遊び好きで、以前から何か患っていたにも関わらず、
三密を避けることもなく夜な夜な出歩きました。そしてついに重く患い亡くなってしまうのです。
明くる年、今度は第四皇子、敦道(あつみち)親王との恋が始まります。
敦道さんは不倫、そして激しい恋愛でした。
ついに正妻の方は里へ下がってしまいます。
これは前にも増して大スキャンダルになりました。
しかしまたもその三年後、敦道さんは病で亡くなってしまいます。
これからどうしたらいいのでしょう。
でも傷心の和泉さんを、藤原道長は娘、彰子の女房として召し抱えます。
同僚にはあの紫式部がいました。道長は娘のために才媛を揃えていたのです。
和泉さんは、まさに魅力溢れる人であったということですね。
揺れ動く激動の人生です。
でも和泉式部さんは、秋も深まるとその澄み切った月の光を、心静かな思いで眺めていたのです。
「頼めたる 人も無けれど 秋の夜は 月見で寝(ぬ)べき 心地こそせね」、
男と寝たい気分にはならないな・・・ 月を見ている和泉さんの姿が浮かびます。
でも言葉とは裏腹にその月には、
うさぎさんではなく男と女の姿が(笑) 和泉さんならではの、いろんな想像が浮かぶ歌ですね。
さあ、秋も真ん中です。
恋までは期待しませんが(笑) 楽しい秋を期待して行きたいです。