今月は
2002年 8月は
夏がきましたね。暑ーい!で、今月のメニューは、
夏バテ防止の梅ジュースです。
梅は、奈良時代以前に、もともと中国から薬として入ってきたもので、
薬効としては、胃腸を整えるのによいということです。ですから
胃腸の弱りやすい夏に、美味しい梅ジュースはピッタリ。
ぜひご賞味くださいね。
さて夏の暑さ、涼しくするのには、どのようにされてますか?
やっぱり冷房にビールでしょうか?冷房なんて無かった時代の
源氏物語に、源氏が、親しい人達と納涼する場面があります。
いと暑き日、東の釣殿(つりどの)に出でたまひて涼み たまふ・・・西川より奉れる鮎、近き川のいしぶしやうのもの、 御前にて調じてまゐらす・・・大御酒(おおみき)まゐり、 氷水(ひみづ)召して、水飯(すいはん)などとりどりに さうどきつつ食ふ。
< 大変に暑い日、源氏は東の釣殿にお出でになりお涼みに なる・・・西川からさしあげた鮎や、近くの川の石伏の ようなものを、殿の御前で調理をしてお勧めする。・・・お酒を お出しし、氷水をお取り寄せになって、水飯などをそれぞれに はしゃぎながら食べる >
この釣殿は、池を臨むように建てられていて、水の
ある所なので涼しいわけですね。「近き川」というのは賀茂川です。
その川魚を、目の前で調理してもらって食べる、これは美味しい
でしょうね。氷水は、氷室に貯蔵しておいた雪を水に浸したもの。
ただ氷室は山の日陰に作られているのですから、
氷は、タイミングを合わせて急いで持ってきて使うわけです。
超贅沢品ですね!
源氏物語で、この納涼の場面が描かれている章の名前は、
「常夏(とこなつ)」。ちょっと、源氏らしくないようなタイトル
ですよね。でも常夏というのは、夏の草むらに咲く花、
撫子(なでしこ)の異名なのです。となると想像がつくかもしれません。
撫子に例えられる素敵な女性が登場している、夏のお話というわけです。