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今月は

2006年 5月は

日も長くなってきましたね。
5月は爽やかで、そしてゴールデンウィークもあってと、何か気持ちも軽くなるような月ですよね。 この時節の感覚を、金花糖でもゆっくりと味わっていただければと思います。
3月はお雛様を飾りましていろいろ楽しんでいただきましたが、 今月は端午の節句ということで、兜を飾りました。 庭の明るさとともに、5月の気分いっぱいです。
メニューはお餅メニューが今月まで。焼餅トリオなどをぜひお楽しみくださいね。
では5月、春らしい和泉式部の歌を

松はその もとの色だに あるものを すべて緑も 春は異なり

<松はその 本から色は あるものを 全て緑も 春は異なり>

茶色の土が緑に覆われてきて、今はその新鮮な緑がきれいです。 和泉式部は、松は常緑樹、けど春になればその緑の色も何か違うと思ったのです。 ほんとにそうですね!それは春を感じる心からも来ているんでしょうか。 「すべて緑も 春は異なり」、まさに 春を感じる気持ちですね。
次は、俊成女(としなりのむすめ)の歌です。

面影の かすめる月ぞ 宿りける 春や昔の 袖の涙に

<面影の 霞んだ月が 見えている かつての春の 袖の涙に>

春の霞のかかった月、そこに昔の人の霞んだ面影が重なってしまった。 私にとっては春は、もう昔のような春ではないのだ。
春の月に宿る昔の人の思い出。 いろんな想像が湧いてくる、ほんとに素敵な歌ですね。
緑もよし、恋もよし。爽やかな春を楽しみましょう。

甘味処 金花糖/石川県金沢市長町 3-8-12/tel 076-221-2087