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今月は

2004年 8月は

暑い!夏、真っ盛りです。体の調子はいかがですか。 今年は、梅雨の時期もすごく暑かったですし、疲れもどっと溜まりそう。 金花糖も今月は、夏バテ防止の梅ジュースを特別メニューに用意しています。 梅は、もともと中国から入ってきたものですが、初めは花としてよりも、 薬用の実として輸入されたものなのです。しかも 金花糖の梅ジュースは自家製、すごくすごく美味しいです。 夏の疲れをぜひ、梅ジュースで癒しましょう。
さて、千年前の暑い夏に、能因法師の詠んだ歌があります。

ひとへなる 蝉の羽衣 夏はなを うすしといへど あつくぞありける

<単衣の 蝉の羽衣 夏はそれでも 薄いといっても あついのだ>

「あつく」は、「暑く」と「厚く」が掛けられています。 蝉の羽根みたいに薄い衣でも、この暑さには、厚すぎるー! 分かります。昔のえらいお坊さんといえども、 この時節は、ほんとに暑い毎日ということですね。
でも暑い夏、蛍は美しいですね。 藤原季通(すえみち)さんが蛍を見て詠んだ歌です。

むかしわが あつめし物を 思ひいでて 見なれがほにも くるほたるかな

<昔わたしが 集めたのを 思い出して 見なれた様子で 近寄ってくる蛍だなあ>

暗い夜の蛍、静かに光が流れるのを見つめていると、いろんな思いが 走るものでしょう。季通さんは、自分の若い頃、懸命に勉強して 書を読んでいた頃を思い出しました。蛍の光 窓の雪・・・ 蛍の光を集めてまで、本を読んでがんばった思い出が浮かんだのです。 そして幻想的な光のせいか、だから蛍が、見なれた様子で自分に寄って くるんだ、というところまで思いが進んでいったのです。
でも、蛍の光で書を読んだというのは中国の故事。 季通さん、ほんとにそこまで勉強されたんでしょうか。(笑)
蛍はめったに見られなくなりましたが、今年の夏、 蛍の光を見た時、どんな思いが浮かぶでしょうか。

甘味処 金花糖/石川県金沢市長町 3-8-12/tel 076-221-2087