今月は
2002年 10月は
秋になりました。
先月の十五夜は、いかがでした?金沢では薄曇りでしたが、それもまた美しい眺めでしたね。
今月は十三夜が名月ですが、今年は18日の金曜日になるそうです。これも楽しみですね。
あの中に 蒔絵(まきえ)書きたし 宿の月 ・・・ 芭蕉
金花糖も、今月からいよいよ、秋冬メニューです。焼餅トリオや、温かいぜんざいが
始まります。温かいメニューで落ち着くのもしばらくぶり、そして
秋の金花糖は、庭の趣も格別です。金花糖の秋の雰囲気を、ゆっくりとお楽しみください。
さて、秋といえばそのイメージは、どうしても夜長、月、夕暮れとかになるんですが、
秋の、朝の美しさを詠んだ歌もあるのです。
薄霧の まがきの花の 朝じめり 秋は夕べと たれかいひけん
< 薄霧の漂う、垣に咲いている花の、朝、しっとりと湿っている光景は素晴らしい。 秋は夕べがいいとは、誰が言ったのだろうか >
新古今和歌集にある藤原清輔の歌です。
「まがき」は、木の枝や竹で作られた目の粗い垣のことなんですが、そこに咲いている
「花の朝じめり」、なんて美しい!と発見があったんですね。確かに、秋の朝、
こんな光景は美しいでしょうね。
そして、「秋は夕べ」と誰が言ったのだろうとなっているんですが、もちろんそれは
よくよく分かってるわけです ・・・ 清少納言ですよね。
秋は夕ぐれ。夕日のさして山の端いと近うなりたるに ・・・・