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今月は

2006年 3月は

春、3月になりました。少し寒い日があっても、まだ暖房を使ってても、 3月のこえを聞けば春の気分です。 金花糖も今月は、お雛様を飾り、 特別メニューも雛祭りパフェと春の気分いっぱいです。
毎年お馴染みとなった雛祭りパフェですが、 短冊に切ったスポンジケーキをベースに餡や苺が添えられた、 色も春らしいパフェです。 スポンジケーキも手作りの美味しいもの。ぜひご賞味くださいね。
では、春らしい眺めを詠んだ 前大僧正慈円(さきのだいそうじょうじえん)の歌です。

あまのはら ふじのけぶりの 春の色の かすみになびく あけぼのゝそら

<天の原 富士の煙の 春の色の 霞になびく 曙の空>

明け方の、春らしく霞んだ大空の眺めです。加えてそこには富士から 立ち上る煙が。そう、そのころ富士山はまだ煙をはいていたのです。 春の大空の景色が、富士の煙も加わって大きな素晴らしい眺めとなったのですね。 そしてやはり、春は曙でしょうか。
次は春の夜、俊成女(としなりのむすめ)の歌です。

むめの花 あかぬ色香も むかしにて おなじかたみの 春のよの月

<梅の花 飽かぬ色香も 思い出の 同じ形見の 春の夜の月>

梅の色も香も飽くことなく素晴らしいのだけれど、それが昔を思い出させてしまう。 春の夜の月を眺めながら恋人と過ごした昔、 梅の香は庭にあった梅の木なのでしょうか、 それとも恋人の袖に焚き染められた香りだったのでしょうか。
やっぱり春は、曙も夜も楽しみですね。 そしていよいよ桜が咲けば昼もですが。(笑)

甘味処 金花糖/石川県金沢市長町 3-8-12/tel 076-221-2087