今月は
2021年 12月は
今年もなんだかんだと大変でしたが、おしまいまで来てしまいました。 金花糖も、皆様のお蔭をもちまして二十二年目になりました。 しかし近年は、それ以上に自分の年を思うことが多いというのが正直なところです。 有難いことに年を取って感じる喜びや幸せもありますが、 体はだんだんと動かなくなってきます。 それでも皆様のお声に元気をいただいて、 今年もようやくここまでたどり着くことが出来ました。 本当にありがとうございました。
さて12月の金花糖は、冬はゆったりで静かな雰囲気です。
あれこれ気ぜわしい十二月ですが、庭の冬景色を眺めて静かにくつろがれてはいかがでしょうか。
冬のメニューといえば、やはり定番はぜんざいです。
お餅は、なんといっても体が暖まって元気も出ます。
金花糖のぜんざいは、職人さんが手でペッタンペッタンついたお餅です。
そして餡は丹波大納言。ほんとに美味しいです。
今月はぜひ金花糖で、ぜんざいをご賞味くださいね。
では、年の暮を詠んだ藤原定家の歌です。定家は、かるたでお馴染みの百人一首を作った人です。
みな人の春をむかふる心こそ年のくれぬるけしきなりけれ
〔皆人の 春を迎ふる 心こそ 年の暮れぬる 景色なりけれ〕
全ての人の 新春を迎える 心こそ 年の暮れていく 景色なのですね。
年の暮というのは、
なんだかんだと年の内にやっておかなくてはならないことが色々とあって、
それで何処へ行っても何か気ぜわしいもの。
今年は簡単に済まそうとか思ってもせっかくだからやっぱりお正月はこうしたいとかなって、
まあ結局忙しくなるわけです(笑) たしかに暮の気ぜわしい景色は、
いい新春を迎えようという思いがあればこそで、その心が出たものですね。
昔の貴族も年末は、あれこれと宮中の行事などもあって慌ただしい月でした。
12月にある行事というのは、みんなその一年の罪を懺悔して、罪を消し祓い清めるというものです。
そんなことは一回やればよさそうなものですが、そうはいきません。
日本は昔から神仏混交です。
仏もあれば神もあり、その神といってもなんとか神社がどうとかありますし、
仏の方も仏名会という三昼夜に渡って行なわれるようなものが、公私にわたっていくつもあるのです。
加えて中国から伝わってきた風習とかまでありました!
そして大晦日には、今の節分の豆まきにあたる行事で、「鬼やらい」をやりました。
恐い強そうなお面の仮装をした人が表れて、鬼をやっつけて追い払うのです。
そう言えば今は日本でもハロウィンが盛んで、
恐いお化けの仮装などをして楽しむわけですが、
ハロウィンは古いケルト人行事で、その10月31日はケルト人の大晦日でした。
この一年のあれこれをすっきりと水に流したい。
誰にも、そんな思いがいかに多くあるかということでしょう。
でもそれは分かりますね。
「皆人の 春を迎ふる 心こそ 年の暮れぬる 景色なりけれ」、
年が変わって新春、いいことがいっぱいありますように。
それしかありませんね。
では、また来年!! よいお年を