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今月は

2023年 7月は

今月は梅雨明け、本格的に夏になります。 夏は暑くて大変ではあるんですが、 梅雨明けの時の爽快な感じはいいものですね。 雨が強くダーッと降って、 ぱーっと雨が上がるとカラッとなって青空が見えて、すると途端にセミが鳴き出す。 セミはどうして梅雨明けが分かるんだろうと毎年思います。 でも去年は、気象庁の記録でも梅雨明けの時期は不明となっていて、 さすがのセミさんもよく分からないタイミングで鳴いてました(笑) まあ今年は、 すっきりした梅雨明けを期待したいです。
金花糖も今月からは夏メニューです。 中頃までは毎年大好評のわらび餅、 そして時節に応じて、くずきり、氷の夏のメニューとなります。 くずきりは、吉野本葛を使ったものですからほんとに美味しいです。 本葛のくずきりは、時間が経つと固くなるので作り置きができません。 ですから必ずご注文をいただいてからお作りしています。 少しお時間をいただきますが、くずきり本来の味わいを十分に楽しんでいただけます。 蜜は黒蜜、抹茶蜜の2種類をお付けしますので、 お好みで味わっていただけます。 今月は金花糖で、ぜひくずきりをご賞味くださいね。
では、七夕を詠んだ良暹(りょうせん)法師の歌です。前書きがあります。

橘俊綱の伏見の山荘で、七夕の二人が寝た翌朝の心を詠みました。

あふよとはたれかはしらぬたなばたのあくるそらをもつつまざらなん
〔逢ふ夜とは 誰かは知らぬ 織女(たなばた)の 明くる空をも 慎(つつ)まざらなん〕

七夕の二人が逢う夜だとは 誰が知らないだろうか 織女は 夜が明ける空であっても 慎しまないでいてほしいなあ。
これは何を慎むのでしょうか。 昔の日本では恋人どうしは、日が暮れてから男の方が女の家を訪れ、 そして夜が明ける前には男は女の家を出るというのが礼儀でした。 それを守らないのは、慎しみのない恥ずかしいことでした。
もう明るくなるのに男がまだ出ようとしないと、 女の方が追い立てました。 明るくなってから出るのが見られたら女の方も恥ずかしい、 はしたないことだったからです。 そこで良暹(りょうせん)さんは、 一年に一度しか逢えない恋人どうしということはみんな知ってるのだから、 人目を気にしないで、夜が明けても気の済むまで一緒に居てほしい、と詠んだわけです。 歌を詠んだ良暹さんは、比叡山の僧でした。粋なお坊さんですね。
昔の人は、七夕のドラマが大好きでした。 天上の恋人どうしが一年間待ちに待って、 ついに天の川を渡って逢うことができる。 ほんとにロマンチックな話です。 でも七夕は中国から来た伝説ですが、中国では女の方が天の川を渡って男の家を訪れるという話でした。 必ず男が女の家を訪れて夜明け前には家を出る、これはまるまる日本だけの習慣です。 カレー、ラーメンと何でも日本風にして楽しむ、まあこれは昔からなんですね。 だからこそ、比叡山のお坊さんも盛り上がったのでしょう(笑)
「逢ふ夜とは 誰かは知らぬ 織女(たなばた)の 明くる空をも 慎(つつ)まざらなん」、 ゆっくり一緒にいてほしいねと、 昔の人が七夕をいかに楽しんでいたかということがまさに伝わってくる歌ですね。
さあ、梅雨明け、そして夏です。 湿気対策の次は暑さ対策と大変ですが、まずは水分でしょうか。 なんとか乗り切って行きたいです。

甘味処 金花糖/石川県金沢市長町 3-8-12/tel 076-221-2087