今月は
2006年 2月は
先月の20日は大寒でした。
例年なら、いちばん寒くて雪も多い時節なのですが、
今年はやっぱり12月からの雪がすごかったせいか、
大寒という感じがしなかったです。
ほんとに何か春が近づいてる!という感じです。
今月は3日が季節の分かれ目で節分、4日が立春、
今年はまさに暦どおりの感覚ですね。
でも春が近いとはいっても、まだ寒いは寒い。
金花糖で、暖かいぜんざいや焼き餅トリオの、
お餅メニューはいかがでしょうか。
金花糖のお餅ですが、「あれ!このお餅、形が歪んでるよ。
大きさも違うよ。」
と思われた方がおられるかもしれません。
お餅も手で搗いたものですが、
切るのも機械ではなく、包丁で切っているのです。
別にこだわって手で切っているわけでもなく、
できるだけ同じ形にしようとはしているのですが。
(笑) そこは大目に見ていただいて、
手搗きの、しっかりしたお餅はほんとに美味しいです。
まだまだ、暖かいぜんざいが美味しい時節。
ぜひご賞味くださいね。
では、まだ雪のある立春に思いを詠んだ、
800年前の女房であった宮内卿(くないきょう)の歌です。
かき暮らし なほふるさとの 雪のうちに 跡こそ見えね 春は来にけり
この歌は、二重に意味が詠み込まれています。
「暮らし」は、暗しの意もかけています。
「ふる」は、なお降ると、古里の意をかけています。そして
「跡」には、誰かが尋ねて来る足跡の意と、春の来た跡の意があるのです。
暮らしている古里には、一面に暗く曇ってなお降る雪。
春も、そしてそこに誰かが尋ねてくる足跡も見えない。
でも世に春は来ているのだ。自分の春は・・・
すごいというか、よくこんなに重ねて意味を詠み込めるものですね。
そして、立春は来たけれどまだ見えぬ春、
そこでの深い思いが見事に詠まれていますね。
さて、二月の異名は梅津月です。900年前、
大納言師頼(もろより)の詠んだ梅の歌を。
いまよりは 梅さくやどは こゝろせよ 待たぬにきます 人もありけり
<今よりは 梅咲く家は 心せよ 待ってないのに 来る人もあり>
面白いですね。ついふらふらと友達の家へ。それも春です。 外へ出るのも控えがちだった冬から、いよいよそんな春の到来です。