バックナンバー

今月は

2004年 12月は

12月なんですねー。「今年はどんな年でした・・・」みたいな話が 出る月になりました。気ぜわしい時節、金花糖で、ゆっくり とした時間を過ごされてはいかがでしょうか。

花となり 雫(しづく)となるや 今朝の雪 ・・・ 千代尼

さて金花糖は、一年中変わらない 定番メニューも、もっと美味しくしようといつも工夫しています。 今年は、自家製のアイスやホイップに使う生クリームを、 より味わいの深いものにしました。ホイップが前よりも、 ちょっと黄色っぽいことに気付かれた方があるかもしれません。 いつのまにか、より味わいの深ーくなった定番メニューで、 今年をしめていただくというのはどうでしょうか。
12月、雪が降った景色や庭の美しさは、なんとも言えないものが ありますね。多くの恋愛で知られている和泉式部に、そんな雪を詠んだ歌 があります。

まつ人の 今もきたらば いかゞせむ 踏ままくおしき 庭の雪かな

<待つ人が 今も来たなら どうしよう 踏むのが惜しい 庭の雪だなあ>

待っているカレが通ってくるはずの「庭」。 カレは早く来てほしいけど、この庭の雪の美しさは、踏んでは台無し! 今来たらどうしよう!!和泉式部といえば、熱い恋愛を重ねた人、 こんな面があったんですね。でもでも、こういう感性の人だったからこそ、 人気があったのかもしれませんね。
さあ、年の瀬です。源有仁さんの歌を。

なにとなく 年の暮るゝは 惜しけれど 花のゆかりに 春を待つかな

<なんとなく 年の暮れるのは 惜しいけど 花を頼りに 春を待つかな>

行く年、確かに「なんとなく」惜しい気持ちが湧くものですよね。 でも、有仁さんは、花が咲くことを思って、 年があらたまるのを楽しみに待とう、と詠んだのです。 いいですねー。そういう気持ちでいきましょう!

甘味処 金花糖/石川県金沢市長町 3-8-12/tel 076-221-2087