今月は
2023年 4月は
春満開、いいですね。気持ちもひとりでに明るくなりますね。
起きている物事が同じでも、春が明るい姿かたちに見せてくれるような気がします。
昔から、早く来いといちばん待たれる季節が春でした。
ほんとにありがたい季節、元気も満開で行きたいですね。
金花糖も今月は、庭の光がもう目いっぱい春の明るさです。
そして花も春の花、春いっぱいでお迎えいたします。
そこで今月のおすすめは、「抹茶ぜんざい」です。
「抹茶ぜんざい」は、丹波大納言の餡、
そして自家製アイスの美味しさをそのままシンプルに味わっていただくメニューです。
餡の上にアイスが載って、抹茶の濃茶がかかって、
彩りには金箔と白玉が添えられています。
濃茶はシロップではなく、お点前で使う抹茶を使っていますので、
餡とアイスの美味しさがますます深い味わいになっています。
ほんとうに美味しいメニューです。
ぜひ今月は金花糖で、「抹茶ぜんざい」をご賞味くださいね。
では、山のお花見で詠まれた素性法師の歌です。簡単に前書きもあります。
山の桜を見て詠みました。
見てのみや人にかたらむさくら花てごとにをりていへづとにせむ
〔見てのみや 人に語らむ 桜花 手毎(てごと)に折りて 家づとにせむ〕
見てそれだけで 人に説明できるだろうか 桜花 みんなそれぞれの手で折って 家へのみやげにしよう。
今こんなことしたら大変ですが(笑) でも確かにほんとうに美しい桜を言葉で伝えるなんてそれは全然無理な話です。
素性法師さんとしては、みんなで見にきた桜があまりに素晴らしく感動した、
そしてこれを帰ってからどう話そうかと思い、
もうこれは言いようがないと思ったら浮かんだ歌ということなのでしょう。
この気持ちは分かりますよね。
日本人だからかもですが、美しい桜を見ると何か明るくなって晴々とするような、
もちろん気持も舞い上がります。
桜の下での宴会とか盛り上がり方も違うというのも納得です。
この歌を詠んだ素性法師はもちろんお坊さんですが、
すると、坊さんがみんなで桜の枝を折ってなんて歌はどうなのとか思うかもしれません。
でも素性法師さんは、
その枝を折ってもうひと騒ぎしようとかそんな歌を詠んだわけではありません。
家で待っている家族にも、ぜひこの山の桜の美しさを味わわせてあげたい。
だから家へのお土産にしよう、そういうストーリーが浮かぶ歌になっています。
やはりさすがです。
「見てのみや 人に語らむ 桜花 手毎(てごと)に折りて 家づとにせむ」、
みんなで枝をポキンポキンと折って山桜のおみやげ。
大らかな平安の頃の、美しい桜に盛り上がったお花見の歌ですね。
さあ、桜も咲きました。花を愛(め)で、鳥と遊ぶ、そんな気分で行きたいです。