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今月は

2021年 9月は

残暑はあまりなかったですが、 でも暑かったりそうでもなかったりと、はっきりしませんね。 それでも先月も上旬まではほんとに暑い夏でした。 そしてオリンピックはやはり興奮しましたね。パラリンピックも始まりました。 そうこうしているうちに、もう夜は虫の音が聞こえます。 今月はますます秋らしくなってきますね。 秋はやはり落ち着いた季節・・・ 陽射しも落ち着いて、紅葉、枯葉、 そして夜長に虫の音です。 まず今月は、21日が中秋の名月です。 ここで秋らしさを堪能して、どっと秋の楽しみに入っていきたいです。
金花糖も、今月は秋の雰囲気になります。 庭も秋らしい景色になってきます。 そしてますます秋の今月は、「抹茶ぜんざい」 はいかがでしょうか。 「抹茶ぜんざい」は、丹波大納言の餡と、 自家製アイスの美味しさをそのまま楽しんでいただくメニューです。 餡の上にアイスが載って、抹茶の濃茶がかかり、そして彩りに金箔と白玉が添えられます。 濃茶はシロップではなく、お点前で使う抹茶を使っていますので、 餡とアイスの美味しさが一段と深い味わいになっています。 ほんとに美味しいメニューですよ。 今月は金花糖で、ぜひ「抹茶ぜんざい」をご賞味くださいね。
では、秋の月を詠んだ藤原忠通(ただみち)の歌です。

あきの月たかねの雲のあなたにてはれゆく空のくるるまちけり
〔秋の月 高嶺(たかね)の雲の 彼方にて 晴れゆく空の 暮るる待ちけり〕

秋の月が 高い峰の雲の 向こうにいて 晴れてゆく空の 暮れるのを待っているのだ。
これは満月が近いころの光景ですね。 日は沈みかけて月が上ってきた。 高い峰には雲が懸かり月は隠されているが、空は晴れそうな気配だ。 月は、だんだんと晴れてくる空が、暮れて行くのを待っているようだ。 今日は素晴らしい月が見れるぞ!と盛り上がった気分で詠んだのでしょうね。
昔の人の秋の楽しみは七夕、月、紅葉など色々ありました。 でもその中で月は、一年中あると言えばあるものですね(笑) そこは四季によって味わいの違いがあるのです。 春はおぼろ月。 秋の月ならではの楽しみというのは、澄み切った明るい月でした。 特に、明るいに秋ならではの美しさがあったと思います。
秋の月が美しいと思うのは誰しも認めるところでした。 中にはこれは気のせいではないのか、 今が秋だと知らない人に見せてみたいと疑う歌もありましたが(笑)
歌を詠んだ忠通さんは、だんだん晴れて来ているから、明るい月が出るのを期待していたのでしょう。 ところが、夕方になっても峯の雲はまだ少し残って、月はその雲の中でした。 でも、これはもうすぐきれいに晴れて、秋ならではの明るい月が見れそうだとも思いました。 忠通さんには、雲の向こうに出てきた月は、 空が晴れてそして日が暮れてゆくのを、まだかまだかと待っているように見えました。 「秋の月 高嶺(たかね)の雲の 彼方にて 晴れゆく空の 暮るる待ちけり」、 気持ちが乗ってますね(笑) こんな気持ちで秋を楽しみたい、 これはそんな気分にさせてくれる歌ですね。
さあ、秋です。サツマイモ、ぶどう、秋刀魚と味覚も楽しみです。 体調も整えて、楽しい秋にしたいですね。

甘味処 金花糖/石川県金沢市長町 3-8-12/tel 076-221-2087