今月は
2009年 12月は
ここまでくると、さすがに寒くなりましたね。
12月になりました。
この時節になると、また一年が経った、今年は・・・ とか、ついつい思ってしまいます。
反省したり、水に流したり。(笑) そうしてインフルエンザに注意しながら、
今年も終わりです。
金花糖もこの時節は、朝はまずストーブを点けて、暖かい静かな雰囲気でお待ちしています。
冬メニューといえば定番はやはりぜんざいです。
暖まるし、お餅で体も元気が出ます。
金花糖のぜんざいは、丹波大納言の餡に、手搗きのお餅。
ほんとに美味しいです。
ぜひ冬は金花糖で、ぜんざいを食べながらゆっくりとしてくださいね。
では、冬を詠んだ慈円の歌です。
木ずゑにもよはのしらゆきつもるらしおとよわりゆくみねの松かぜ
〔梢にも 夜半の白雪 積もるらし 音弱りゆく 峰の松風〕
冬の夜、風が峰の松の梢を鳴らしている。
その松風の音が少しずつ弱まっている。
梢にも、夜半の雪が積もっているのだろう。
寒そうですね。(笑) でもまさに冬ですね。
冬の風が木々を鳴らす音が聞こえると、
ぜったい外へ出ないぞ!! そんな感じです。(笑) ところがふと気がつくと、
しーんと静かなのです。
静かだなーとそっと外を見てみると、真っ白に雪が積もっている、
ここ金沢では冬はよくそんな経験をします。
でも、気がつくともう積もって静かになってしまってて、
少しずつ風の音が弱まっている様子まではなかなか気づかないです。
慈円さんの感性は細やかですね。
そして風によって最も音が鳴るのは、木の枝の先の方です。梢つまり「木末」ですね。
そこで慈円さんは風の音が弱まったところから、雪が単に木に積もったのではなく、
枝の先にまで積もってきたということを想像しています。
「梢にも 夜半の白雪 積もるらし」、さりげないようですが、
ほんとに細やかな感性の歌ですね。
次は、大晦日に詠まれた俊成女(としなりのむすめ)の歌です。
あたらしき春といそぎしけふことに我が身ふりぬる年の暮かな
〔新しき 春と急ぎし 今日殊に 我が身旧りぬる 年の暮れかな〕
大晦日は、
さあ新しい春がくるよと、
迎える準備に励んでいたものだったけど ・・・ 今日はいつもに増して私も老いた、
そう感じる年の暮れだなー。
日ごろは気にかかからないのに、年末になるとなぜか、
月日が経ってしまった!! という思いが浮かんできます。
まして大晦日ともなると、かつては年末はこうだったのにとか、
そんな思いまで込み上げてきたりします。
俊成女さんも、新しい年を迎える前のなんとなく楽しい思いとか、
その準備に忙しくしていた頃のことを思い出したのですね。
きっと、若い頃のいろんな思い出までも込められた歌なのではないでしょうか。
「今日殊に 我が身旧りぬる 年の暮れかな」、分かりたくないのですが、
すごく分かってしまいます。(笑)
さあ、今年もいろんなことがありました。
新しい年には新しいことがあって、そして素敵な春が来ますように!!