今月は
2024年 10月は
秋らしい時節になりました。 長袖になって、やっぱり落ち着きますね。 秋の夜長はいかがでしょうか。 ここ金沢では、冷房も暖房も要らない期間というのが短いのですが、今月はそういう時節も楽しめます。 そんな時は気持ちも軽く、気分良くという感じです。 昼に夜に、そんなありがたい時節をたっぷり楽しんで行きたいですね。金花糖も今月は、もうすっかり秋の雰囲気になって、庭の眺めも秋の趣いっぱいです。 そんな秋の気分には、紅茶あんみつがおすすめです。 紅茶あんみつは、濃いめアールグレーを使った紅茶寒天を主役にしたあんみつです。 ベースには紅茶寒天がたっぷり入り、その上に丹波大納言の餡とアイスが載せられています。 色どりに生クリームと苺やキウイが添えられて、固定ファンの大変多いメニューです。 特製の白蜜も付きますので、お好みの甘さで紅茶寒天の味わいを楽しんでいただけます。 今月は金花糖で、ぜひ紅茶あんみつをご賞味くださいね。
では、秋萩を詠んだよみ人知らずの歌です。前書きがあります。
はぎの花ををりて人につかはすとて
《萩の花を折って人のもとに持って行かせました時に》
時雨ふりふりなば人に見せもあへずちりなばをしみをれる秋はぎ
〔時雨ふり ふりなば人に 見せもあへず 散りなば惜しみ 折れる秋萩〕
時雨が降り また降ったら古びた花は貴方に もう見せられません でも散ってしまったならば惜しいので 折った秋萩。
花をもらった方は萩の花が送られてきたら、歌もあるぞとなります。
そして読んで嬉しくなるようないい歌ですね。
秋の時雨が降りました。
庭に秋萩が美しく咲いたのですが
「時雨ふり ふりなば人に・・」時雨が降りまた降りして古びてしまったら、
花はこちらに来られてももうお見せ出来ません。
そこで、美しい今の折った秋萩をお送りします、という意になります。心づかいが嬉しいですね。
実はこの歌の背景には、昔の風習も関係しています。
昔は男と女が逢う時は、必ず男の方が女の家を訪ねました。
ですから男が一緒にこんな花を見たいと思った場合、男がその花を女の家の庭に植えるわけです。
この歌の秋萩も、秋になったらこの萩の花を一緒に見たいねとか言っていたのかもしれません。
でも時雨に何度も降られて、女が気をきかせることになったわけです。
きっと、それもまた良しです!
「時雨ふり ふりなば人に 見せもあへず 散りなば惜しみ 折れる秋萩」、
やっぱりこういうことを、歌で伝えるというのがいいですね。
あの長い長い源氏物語でも文章が長々と続いているわけですが、
肝心な思いは、必ず歌で書いてあります。優雅な時代です。
女と男のドラマの、秋の素敵なワンシーンを見るような歌ですね。
さあ、秋真っ盛りです。美しい草花、輝くような夕焼け、秋の美しさで夏の疲れを洗い流して、
体もアップ、心もアップで行きたいです。