今月は
2019年 9月は
あんなに暑かったのに、日本海を台風一過、
ここ金沢では夜は虫の音が聞こえます。
今月は13日が中秋の名月ですから、晴れてほしいですね。
そして「暑さ寒さも彼岸まで」、
だんだんと秋らしくなってくる時節です。
予報では気温は平年より高めなんですが、
お彼岸が、秋分の日の23日が中日で20日から26日までですから、
その頃にはほんとに秋らしくなってほしいです。
そしてなんだかんだと、もう一年も3分の2が過ぎたことに。
早いです。歳のせいかもです(笑)
金花糖も、今月はだんだん秋の雰囲気です。
庭も少しずつ秋らしい景色になってきす。
そしてだんだんと秋の今月は、「抹茶ぜんざい」 はいかがでしょうか。
「抹茶ぜんざい」は、丹波大納言の餡と、
自家製アイスの美味しさをシンプルに楽しんでいただくメニューです。
餡の上にアイスが載って、抹茶の濃茶がかかっています。
そして彩りに金箔と白玉が添えられています。
濃茶はシロップではなく、お点前で使う抹茶を使っていますので、
餡とアイスの美味しさがもう一段深い味わいになっています。
ほんとに美味しいメニューです。
ぜひ今月は金花糖で、「抹茶ぜんざい」をご賞味くださいね。
では、月を待つ思いを詠んだ大江嘉言(よしとき)の歌です。
あきのよの月まちかねておもひやるこころいくたび山をこゆらむ
〔秋の夜の 月待ち兼ねて 思ひやる 心いく度(たび) 山を越ゆらむ〕
秋の夜の 月を待ち兼ねて 思いやる 心は何度 山を越えるのだろう。
これは月がまだかまだかと待ちきれなくて、心が月の出る山の向こう側を、何度も見に行ってしまうという意です。
気持ちは分かります(笑) 昔の人が、
秋の夜の美しい月をどれほど楽しみにしていたかということですね。
でも、そういえば我々もこの歌に似たような感覚はあるかもしれません。
待ち合わせで逢いたい人を待っていて、
あの角から現われるはず、とか思って曲がり角をじっと見ている時、
心は角の向こう側を覗きに行っているような、そんな感じがします(笑) これはきっと夢と同じ作用ではないでしょうか。
覗きに行ったような気になることで心の願望を充たして、
はやる心を自分で落ち着かせているのだと思います。
夢の働きが意図していることは、眠りをさまたげる心的刺激を願望の充足によって除去することだ (精神分析学入門 / ジークムント・フロイト)
まだなのか!向こう側のどこまで来ているのか!と焦る心を充たすために、
山を越えて行ったような気にさせているのでしょう。
人の心の仕組みは巧妙で奥深いですね。
そして今や、インターネットとスマホの時代になって、
月を待つのも、人との待ち合わせも様子は大きく変わりました。
でも、実際に顔を見合わせた感激や、
夜空を見上げる月の感動は変わりません。
そのわくわくが大きいほど、
今も昔も心は向こう側まで行ってしまうのでしょう。
「秋の夜の 月待ち兼ねて 思ひやる 心いく度(たび) 山を越ゆらむ」、
子供の頃、遠足の前の日の夜とか本当に楽しみで色んな想像が膨らみました。
秋の月を待っている時に、そんな可愛い気持ちが蘇えって、
心が山の向うまで覗きに行ってしまったのかもしれません(笑)
ほんとうに可愛い素敵な歌ですね。
さあ、秋到来の時節です。
過ごしやすい秋の夜長が待ち遠しいですね。