今月は
2007年 2月は
今年は、ここ金沢でもほんとに雪が降りません。
大寒まできても、まだ冬じゃないような ・・・ 雪は去年が山ほど降ったので、
今年はその分少ないということなんでしょうか。
でも、やはり温暖化の影響ってこともあるんでしょうね。
雪が無いと歩くのも楽でいいんですが、
ここまで無いと、大丈夫なんだろうかとちょっと心配になってしまいます。
でも雪は降らなくても、外へ出ればやっぱり冷たい風が吹いてますね。
防寒着を着て外へ出られた折には、ぜひ金花糖でゆっくりなさいませんか。
おすすめメニューとしては、抹茶ぜんざいはいかがでしょうか。
小豆にアイス、その上に抹茶のお濃茶がトロリとかかったメニューです。
冷たいメニューですが、
いわゆる抹茶アイスのような味ではなくて、
お濃茶の濃厚な味わいを楽しんでいただくメニューです。
ぜひご賞味くださいね。
では、800年ほど前の中山兼宗の歌です。
積もるかと 見えつる雪も 霙(みぞれ)にて 眺め侘(わび)ぬる 冬の山里
《積もるかと 見えてた雪も 霙にて 見る気も失せて 冬の山里》
いよいよ山里に雪景色が来るか、と見えたのに、雪は積もらず!
春の桜、秋の紅葉、そしてあざやかな色が消えてゆき、真っ白な雪景色がやってくる。
日本の四季の眺めはほんとに素敵です。約800年前、兼宗さんも待ち侘びてたんでしょうね。
でも、この歌が詠まれた頃は、
きっとしばらくするとそこの山里も雪で覆われたんだと思います。
2月になって、金沢にも雪景色は来てくれるでしょうか。
次は、藤原良経の歌です。
冬のゆめの おどろきはつる 曙に 春のうつつの まづみゆるかな
《冬の夢の 目覚めの果ての 曙に 春のらしさの まず見えるかな》
素晴らしい歌ですね。
目覚めると、冬の夢が曙となった。
その曙に、今まで見えなかった春が見えた。
冬の夢の続きのような曙に、現実の春が初めて見えた!
春が来た!!
良経も約800年前の、まさに天才歌人。
これは迎春の祝いの歌として詠まれたものですが、形式的におさまらないで、
春到来の気持ちを素晴らしい感性で詠んでいます。
冬から春へ。それが、夢からうつつ《現実》へと、意識の流れていく中で見えたのです。
春になると、草も木も動物も、みんな目覚めたかのように動きはじめます。
まさに夢からうつつへ、世が移ったかのように。
良経さんは、春は目覚めと詠んだのです。さすがです!
ほんとに素敵な歌ですね。
さあ、いよいよ春を待つ時節となりますね。