今月は
2008年 12月は
寒くなりました。やっぱり12月ですね。
12月に入ると、もうすぐに雰囲気がクリスマスや忘年会、そして年越しとかになってしまいます。
そうなれば、やはり気忙しく感じますね。
それがまた師走らしい雰囲気でもあるのですが。
でも金花糖の12月は、世の気忙しさとは別世界、ほんとにゆっくりとして静かです。
そんな雰囲気の中で、あったか~いぜんざいはいかがでしょうか。
体が暖まって、心もゆっくり。
静かな冬の金花糖、ぜひお楽しみくださいね。
では、雪を詠んだ俊成女(としなりのむすめ)の歌です。
みし人もつもる跡なき面影は雪ふるさとのむかしなりける
〔見し人も 積もる跡なき 面影は 雪ふる里の 昔なりける〕
「見し人」つまり「見た人」というのは、かっての恋人のこと。
女性は平生は顔を見せなかったので、
「見た人」というのは男女の交わりのあった人という意となるのです。
雪が降っている。雪は降り積もり足跡も消えてしまった。
思えばあの人の面影も、雪に足跡が消えるように少しずつ薄れ、そして消えていった。
あれはやはり雪の降る、古里の昔のことだった・・・
雪は、日頃の景色を全く変えてしまいます。
それが人の心にも、平生とは違う思いを起こさせるのではないでしょうか。
雪の景色を見ているうちに、
面影も消えたはずの、昔の「見し人」のことが浮かんだ。
ドラマですね!! 何があったのかとか思ってしまいますね。(笑)
今月は、いよいよ年の暮れ。大晦日に詠まれた源国信(みなもとのくにざね)の歌です。
なに事をまつとはなしにあけくれてことしもけふになりにけるかな
〔なに事を 待つとはなしに 明け暮れて 今年も今日に なりにけるかな〕
本当に、なんだかんだで明け暮れているうちに、年末が来てしまいました。
「今年も今日に なりにけるかな」 この気持はよく分かりますね。
いろんなこともあった、けど日々を暮らしているうちに、一年が経ったんですね。
でも、また春がやって来ます。
新しい春を楽しみにして・・・
よい年になりますように!!