今月は
2014年 3月は
先月は、オリンピックで熱くなりました。
スノーボード、ジャンプ、フィギュアスケートとほんとに感激でしたね。
でも一歩外に出ると、先月はもうほんとに寒かったです。
今年は大寒もたいしたことなかったし
ほっとしてたら、いやいやほんと大変でした。
そういえば何年か前には、逆に早々と11月にどかっと雪が降って、
そしてそれからはあまり降らなかったという年がありました。
やはり自然現象というのはまだまだなってみないと分からないですね。
でもそうこう言ってるうちに、はや3月。そして21日が春分ですから、もういやでも春です。
ようやく厚い冬物は片付けて春物を出すことができそうですね。
金花糖も今月は、冬眠から本格的に目覚めて、
おひなさまを飾りまして春の気分でお迎えいたします。
やはり3月になると、寒暖はともかく光とか明るさが違いますね。
メニューも今月は特別メニューとして、ひなまつりパフェをいたします。
ひなまつりパフェは、短冊に切ったスポンジケーキに餡や苺を添えた、 色も春らしいパフェです。
スポンジケーキは自家製のもので、 そのしっかりした味わいを生かしたパフェになっています。
毎年大変好評のメニューです。
三月は金花糖で、是非ひなまつりパフェをご賞味くださいね。
では、梅の花が詠まれた平兼盛の歌です。前書きがあります。
屏風の絵に、梅の花のある家に男が来たところを描いてあるのを詠みました。
むめがかをたよりのかぜやふきつらんはるめづらしく君がきませる
〔梅が香を 便りの風や 吹きつらん 春珍しく 君が来ませる〕
梅の香を届ける 便りの風が 吹いたのでしょうか。春に珍しく あなたが来られて。
楽しそうですね。
春、庭に梅が咲いる頃に、たぶん友達と思いますが訪ねて来たわけです。
「よく来てくれました。でもわざわざ貴方が、珍しいですねー」 みたいな感じでしょうか。
でもこの 「春珍しく」 ですが、いつも来ないのに梅が咲いた時だけ来やがって、
みたいなイヤミも込めて、なのかもしれませんね。(笑)
ところで、屏風の絵に歌を詠むということですが、その頃はすごくありました。
詠んだ歌を絵の傍に書き込むのです。
また絵を描く人と、歌を詠む人は別でした。
そこで歌を詠む人は、絵から湧いてきたものを詠むわけですから、
屏風は絵を描く人と歌を詠む人のコラボレーションとなります。
二重に楽しめるわけで、おもしろいですね。
描かれた絵から浮かぶことというのは、まあ全くの空想もあるでしょうけど、
けっこう自分の過去や経験したことが反映するものではないでしょうか。
兼盛さんも絵を見て、そういえば普段あんまり来ないのに、
梅がいい香りの頃になると来るやつがいるなーとか思い出したのではないかと。
そういうことって、割となんかあるとは浮かんでくるものですし。(笑)
でもそういう親しい間のいやみでも、「梅が香を 便りの風や 吹きつらん」 、
季節を美しく詠むというのが素敵ですね。
そして、「春珍しく 君が来ませる」、
親しみのこもった歌が書かれて、ほんとに見た人の気持ちも和む屏風になったんでしょうね。
次は、桜を詠んだ上東門院中将の歌です。
上東門院中将は紫式部と同じ頃の女房です。
おもひやれかすみこめたる山ざとのはなまつほどのはるのつれづれ
〔思ひやれ 霞込めたる 山里の 花待つほどの 春のつれづれ〕
思いやってください 霞ですっかりおおわれた 山里の 桜を待つ頃の 春の長い単調さ。
桜が近づくと、まだかまだかというのは分かりますね。
でも、別に桜ばかり楽しみにしてないで
何か他の楽しみをして待ってればいいのに、
くらいに思うんですが(笑) 昔の人はそうはいかないのです。
もちろん昔も楽しみは色々あったわけですが、
昔の人にとっては、ほんとに桜が一年でいちばん楽しみというくらい楽しみだったのです。
もちろん写真もビデオもないですから、もうその時見るしかないですし、
桜はまさに素晴らしい時でした。
加えて今は、桜といえばまず開花予想なんてものも出ますし、
いつになれば咲くというのは大体分かってますが、
昔は、今年の桜は早いのか遅いのか、とにかく待つしかないのです。
しかも、それを霞のもやの中で待ってるとなると (~o~) やっぱり
なんとも手持ち無沙汰なものではないでしょうか。
「 霞込めたる 山里の 花待つほどの 春のつれづれ」、
山里の雰囲気に、桜を待つ思い。
この時節の気分がすごく表れてる歌ですね。
さあ、ほんとにここまで来たらいよいよ桜待ち。
昔も今も今年は早いのか遅いのか、とにかく楽しみですね。