今月は
2011年 8月は
やっぱり暑いですね。(笑) 夏が来ると暑いぞと
心の準備はしてたんですが、来てみるとやっぱり大変、
暑い暑いと梅雨明け早々に出てしまいました。
でも夏は夏休み、お盆休みがあって、楽しさ満開です。
お休みたっぷり、長めの旅行もできますし、お盆は久しぶりにみんなの顔が見れますし、
ま、とにかく楽しみたいですね。(笑)
金花糖も今月は夏の雰囲気がいっぱい、庭の緑もほんとに夏の色です。
夏のメニューといえば、氷ですね。
金花糖の氷は、なんといっても餡の美味しさが格別です。
丹波大納言の餡に、冷たい氷がとても美味しいです。
そして氷金時に加えて、
美味し~い抹茶蜜を使った、氷宇治金時も大変好評です。
氷金時と氷宇治金時、暑い夏はぜひ金花糖で、氷をご賞味くださいね。
では、夏の曾禰好忠の歌です。
かりにくとうらみし人のたえにしを草ばにつけてしのぶころかな
〔仮に来(く)と 恨みし人の 絶えにしを 草葉につけて 偲ぶころかな〕
気持も無くちょっと来るだけと 恨んでた人の 絶えていったことを 草葉につけて 偲ぶころかな。
顔は出してくれるんだけど形だけだなーとか思ってた人も、
いつの間にか全然見なくなって、
夏の盛んに生い茂った草木を見てると、その人も懐かしい。
夏は草の生えてるところに行くと、ほんとに草が深いなーと思います。
緑も濃くなって葉も密集して、
この前まではこんなに深くなかったし、緑も淡い色だったのに。
梅雨から夏にかけて一気に来たような、気がつけば夏いっぱいの緑です。
そんな草葉を見て好忠さんが思ったことは、
やはり時が経って時節はめぐって、
今が盛りだけど・・・ そんな思いだったのではないでしょうか。
好忠さんの「恨みし人」が春のことか去年の夏ことか、それは全く分かりません。
でも、ちょっと顔を出してた人が、気がつけば全然見なくなり、
恨めしく思ってた人が、気がつけば懐かしい。ありますね、そういうこと。
しかもそれが寂しい時節ではなくて、
元気いっぱいの夏の光景に浮かんだのが、この歌の趣と思います。
「恨みし人の 絶えにしを 草葉につけて 偲ぶころかな」、
いろんな想像が眩しい光と濃い緑を背景に浮かぶ、趣の深い歌ですね。
次は、源俊頼の歌です。
あはれにもみさをにもゆる蛍かなこゑたてつべきこの世とおもふに
〔あはれにも 操に燃ゆる 蛍かな 声たてつべき この世と思ふに〕
あはれにも いつも変わらぬままに燃えている 蛍。 どうしても声を立ててしまう この世だと思うに。
「あはれ」は今の哀れとは少し違って、感動すること、心を動かされることが全てあはれです。
「操」は、心持や態度が変わらないという意ですが、
水棹(みさお)という舟を進める棹の意も掛けています。
蛍もめったに見なくなりましたね。
光がすーっと流れて、ほんとに音も無く光が瞬きながら飛んでいく。
美しいだけでなくて、何か現実を超えたような感覚があります。
現実の世の中はといえば、なかなか大変。
俊頼さんも当時第一の歌人でしたが、でも官位は上がらず不遇な人でした。
そんなこともあってか、恋をすればしたで、ひとりでにため息や泣く声も出てしまうのに、
蛍はあんなに心が燃えながら静かに飛んでいる!! と心が動いたの
ではないでしょうか。
いろんなことのある「この世」を、静かに飛ぶ蛍。
「声たてつべき この世と思ふに」、
俊頼さんの思いが、何か静かに今の世まで広がってくるような、
深い思いを感じる歌ですね。
さあ、世の中ほんとに大変なこともあるんですが、
紫外線に注意、水分補給もしっかりで、この夏も元気に行きたいです。