バックナンバー

今月は

2007年 9月は

8月はものすごく暑かったですねー! いつもなら9月になっても夏が続いてるって感じなんですが、 今年は8月が暑すぎたせいか、まだまだ暑いんだけど、秋が少しづつ来てるーって感じがします。 9月は23日が秋分。景色もだんだん秋らしくなってきますね。
金花糖も、今月は暑さが過ぎたら、合いのメニュー、白玉ぜんざいを始めます。 温かいぜんざいですがお餅ではなく、つるつるの白玉が入っています。 日頃クリームあんみつや氷など、冷たいメニューに入っている白玉をぜんざいに組み合わせて、 お餅より軽い感じの、合いのメニューとなっています。ぜひご賞味くださいね。
なお暑さが過ぎなければ、夏メニューを続けますので、 くずきりなどをお楽しみいただければと思います。
では、夏の終わりの、権中納言兼季(かねすえ)の歌です。

夏山の みどりの木木を 吹きかへし 夕立つ風の 袖にすずしき

木々の景色はまだ夏のままだけど、日も落ちて、夕方になって吹いてくる風はやっぱり涼しい。 今は、ほんとにこういう感じですね。
「吹きかへし」というのは、風が吹いて服や葉を裏返すことをいいます。 「みどりの木木を 吹きかへし」、吹いてくる風の感じが伝わってきますね。
次は、藤原公実(きんざね)の歌です。 今年は9月25日が中秋の名月ですが、秋は月がほんとに美しいですね。 そんな秋の夜の歌です。

忘れにし 人も訪ひけり 秋の夜は 月出(い)でばとこそ 待つべかりける

《忘れてた 人も訪れ 秋の夜は 月が出ればと 待つべきだったよ》

長いこと来なかった人が、美しい月の夜、ひょっこり訪れてきた。 もう自分のことは忘れたんだろうと思ってた人もやってくるなんて、 秋の夜は、月が出たら人を待ってるべきなんですねー と、客人を迎えるという歌です。 わー粋ですねー!!いいですねー!
日頃はなんだかんだとあって、友達の顔も見ないままの日々が続いたりします。 でも、秋の澄みきった月に誘われたら、日頃を忘れてゆっくり楽しみたいもの。 そんなとき、突然の押し掛けにこんな歌で迎えられたら、それだけで盛り上がってしまいますね。
さあ、いよいよ秋。秋の夜長は、いろんな楽しみがありそうですね。

甘味処 金花糖/石川県金沢市長町 3-8-12/tel 076-221-2087