今月は
2011年 1月は
あけましておめでとうございます。
年があけました。
前の年に残したことやいろいろあるわけですが、
新しい年には新しい運もあるでしょうし、
そう思えば、ほんとに気持を入れ替えてという思いになります。
最近の人は、パソコンやゲームなどで使われる、
リセットという感じなのかもしれませんね。
もう国語辞典にもある言葉でした。
リセット : 稼動中の機械や装置を、 一旦動かす前の状態にもどして、ふたたび始動しなおすこと。(日本国語大辞典)
うーん、いい言葉かもしれません(笑) とにかく、またがんばって
一年を乗り切っていきましょう。
金花糖は、今年もゆっくりゆったりペースで行きたいと思います。
一月は、庭の雪景色を見ながら、ゆっくりとした時間を楽しんでいただけます。
今月のおすすめは、やはりお餅、焼き餅トリオです。
職人さんが手でペッタンペッタン搗いた、力のある美味しいお餅を、
三種の味わいで組み合わせたメニューです。
海苔を巻いた磯辺まき、丹波の黒豆きなこを使ったあべかわ、
甘さひかえめの抹茶顆粒をまぶした抹茶味の三つがセットになっています。
雪景色のゆったり落ち着いた雰囲気で、ぜひご賞味くださいね。
では、元日に詠まれた紀貫之の歌です。短い前書きもあります。
元日、雪降れる所
白妙に雪のふれれば草も木も年と共にも新しきかな
〔白妙に 雪の降れれば 草も木も 年と共にも 新しきかな〕
いい歌ですねー。
真っ白に雪が降ったので、草も木も見えるすべてが、新年とともに新しい感じがする。
真っ白に積もってふわふわの雪、
それは大空で生まれた雪がふわっと地に降りて、
まだ誰も触れていない真っ白なまま、柔らかなまま、
ほんとに新しい感じがします。
また年が明けると、不思議なもので何か心もあらたまって新鮮な気分です。
そんな心で真っ白に変った世を見れば、
まさに世の中が、全ての自然があらたまった
ような・・・ 「草も木も 年とともにも 新しきかな」・・・ 真っ白な雪に、
新年の気分がぴったりと詠まれた歌ですね。
次は、源通具(みちとも)の歌です。
くさも木もふりまがへたる雪もよに春まつ梅の花のかぞする
〔草も木も 降りまがへたる 雪もよに 春待つ梅の 花の香ぞする〕
この「雪もよに」は、雪がさかんに降る中に、しきりに降る状態でという意味です。
「まがへたる」は、紛れさせたという意味です。
草も木も、
降って見分けられないようにしてしまった雪が、さかんに降っている中に、
春を待つ梅の花の香りがする。
雪というのは世を一変させる力があります。
だから、どんどん どんどん降り続いてしまうと、
歩くのも大変、車や飛行機でさえ止まってしまいます。
もちろん全て覆って、なんにも見分けられなくなります。
白い梅は、
もともと少し雪が降るとすぐに紛れて見分けがつかなくなってしまう花ですが、
しきりに降る雪の中から、その梅の香りがしたのでした。
春だ、これは春を待っている花の香りだ。
草も木も分からなくなるくらいまで降り積もり、まだどんどん降っているのですから、
もう冬も真っ只中みたいな光景なのです。
そんな埋もれた雪の中から、春を待つ香りがしたのでした。
「降りまがへたる 雪もよに 春待つ梅の 花の香ぞする」・・・ これは素晴らしい歌ですね。
さあ、新しい一年。また春が来ます。ほんとに希望を持っていきたいですね。