今月は
2017年 8月は
暑いです。
暑い時には今は必ず水分補給と言われますが、たしかに水を十分に取ると体が楽に感じます。
でも、若い頃は水分補給とかそんなことはあまり言われなかったですから、
これも世の移り変わりだなーと思います。
先月のすごく暑い日、中学の制服の男子が日傘を差して歩いてました。
紫外線を浴びないようにということでしょうけけど、
中学の男子のこういう光景も昔は無かったです。
いろんな事が分かってきて、夏の過ごし方も変わってきました。
それでも夏は体が大変なんですが、
そうは言っても明るい夏は、やっぱりいっぱい遊びたいということになりますね(笑)
金花糖も今月は、すっかり夏メニューです。
そして夏のメニューといえばやはり大好評の、氷宇治金時です。
金花糖の氷宇治金時は、丹波大納言の餡に、
抹茶蜜は抹茶の深い味わいがしっかり生かされて、
すごく美味しいと大好評です。
そして、氷金時は、餡の上品な味わいが格別。とても美味しいです。
暑い夏はぜひ金花糖で、氷金時、氷宇治金時をご賞味くださいね。
では、夏の恋の歌のやりとりです。
歌を送った人がも一つはっきりしないのですが、
凡河内躬恒(おおしこうち の みつね)のようです。
歌は伊勢さんに送られたのですが、まず前書きがあります。
長いあいだ言い寄り続けましたが、つれないそのものでしたので詠み送りました。
たのめつつあはで年ふるいつはりにこりぬ心を人はしらなん
〔頼めつつ 逢はで年経(ふ)る 偽りに 懲りぬ心を 人は知らなん〕
あてにさせながら 逢えないままで年を経ました そんな偽りにも 懲りない私の心を 貴方にどうしても分かってほしいのです。
懸命に訴えてますね。
私を弄んでいるようなあなた。でも私は懲りません。
ここまでの私の気持ちを分かってください。
ということなんですが、
こんな躬恒さんの訴えに、伊勢さんはどうお返事したのでしょうか。
夏虫のしるしる迷ふおもひをばこりぬかなしとたれかみざらん
〔夏虫の 知る知る迷ふ 思ひをば 懲りぬ悲しと 誰か見ざらん〕
夏の虫の 知っていながら飛んで火に迷い込む そんな思いを 懲りない悲しいと 誰が見て思うでしょうか。
はっきり言えば、私に近付いて火傷をするあなたが悪いんでしょ、あなたを悲しいと思う人なんていませんよ、ということです。
すごいお返事ですね(笑) これはまずだめですね(笑)
ただ、平安の頃の恋のやりとりは、だいたい女性の側が冷たいです。
また逆に女性が簡単に求めに応じるようだと男の方も魅力を感じなかったようで、
冷たく言ってくる方が魅力的に見えました。そこは恋の駆け引きですね。
源氏物語でも、光源氏は町の女であった夕顔に、初めは自分の正体を隠していますが、
ついに覆面を取って初めて顔を見せた時、
その顔を見て夕顔の詠んだ歌は、光る君と思ったのは間違いだったようですね、というものでした。
町の女と光源氏のような貴族では身分の違いは大変なものですが、
それでも夕顔さんは、そういう歌で応じました。
そして、その歌に光源氏はますます夕顔に魅力を感じるようになるわけです。
でもそんなことを差し引いても、
伊勢さんの歌はやはり完全に拒絶でしょうね(笑) まあ、
初めのうちは伊勢さんも物柔らかにお断りをしていたのでしょう。
でも、それをいいことにいつまでも言ってくるので、
飛んで火に入る夏の虫を例えにして拒否したのではないでしょうか。
「夏虫の 知る知る迷ふ 思ひをば 懲りぬ悲しと 誰か見ざらん」、
拒絶とはいいながら、それでもちゃんと夏の趣で詠まれています。
伊勢さんは歌の名人として知られた人でしたが、
さすが見事なお返しの歌ですね。
さあ、夏まっ盛り。
暑さにはもうどうにもならないですけど、気持ちは負けないで、元気に行きたいものです。