今月は
2007年 6月は
6月は梅雨入りですね。
雨の続く時節は、家の中はじめじめしますし、外出も億劫になりがち。
でも梅雨は雨が降らなければ、それはそれで大変です。
できれば雨もまた、楽しみたいものなんですが。
金花糖はいよいよ今月から、わらび餅、きなこアイスと夏メニューです。
きなこアイスは、黒豆きなこを使ったものです。
香ばしい味がほんとに美味しいです。
そして、丁寧に作られたわらび餅。
これもほんとに美味しいです。ぜひご賞味くださいね。
では梅雨、五月雨(さみだれ)の頃の藤原忠良の歌です。
あふち咲く 外面(そとも)の木陰 露落ちて 五月雨はるる 風わたるなり
《樗(おうち)咲く 外の木陰は 露落ちて 五月雨晴らす 風もありそう》
樗は、栴檀(せんだん)の古名です。
降り続いていた五月雨が止んだ。
栴檀の木陰は、まだ雫がポタリポタリと落ちている。
雲が切れて、じめじめしていた空気を飛ばすように、風が吹き渡っていく。
梅雨の晴れ間ですね。
風が吹いて、その時のさっと爽やかな感じ、
そんな気分がすごく伝わってきますね。
次は、光孝天皇の歌です。
逢はずして 経(ふ)るころほひの あまたあれば はるけき空に ながめをぞする
《逢わずして 過ごす日頃の 多ければ 遥かな空を ながめ続けて》
長く逢えないでいる方に送られた歌ですね。
この「ながめ」は、眺めと長雨(ながめ)の掛詞になっています。
「経る」も、降るの意をきかせています。
あなたのいる空は、長雨の雲が閉ざしています。
でも、その空を遥かに眺めつづけているのです。
素敵ですね。思いが、激しくではなく、ゆったりと歌われています。
それだけに、柔らかく染み込むように伝わってくる感じがします。
ほんとにいいですね!
そしてやっぱり我々も、梅雨をゆったり楽しみたいものですね。