今月は
2023年 1月は
明けましておめでとうございます。
2023年になりました。
初詣は行かれましたでしょうか。
毎年年が明けると、なぜか色んなものが新鮮に見えるんですが、
それが一日、二日、三日となるごとに、段々と普通の景色になってしまいます。
江戸の俳句に
元日や この心にて 世に居たし ・・・ 半化坊
とあります。
確かにお正月の清々しい気持ちはほんとにいいものです。
続かないのは残念ですが、
でも一年中おめでたいというのも何ですから(笑) ま、これでいいんでしょうね。
そして本年の金花糖は、皆様のお蔭をもちまして23周年を迎え、24年目に入ります。
美味しかったというお声に力をいただいて、
寄る年波はありますが、変わらず手作りのおいしさにこだわって行きたいと思います。
そして、もっと美味しいものを作る工夫も重ねていきたいと思っています。
本年もまた、よろしくお願い致します≦(_ _)≧
では、新年に詠まれた崇徳院(すとくいん)の歌です。
あさみどり八重のかすみや二とせの行きあふ空の隔なるらむ
〔浅緑 八重の霞や 二年(ふたとせ)の 行き合ふ空の 隔(へだて)なるらむ〕
浅緑色の 深い霞が立ち込めているようだ 二つの年の 行き合う空の 仕切りにあるのかも。
年が変わった時の感覚というのはほんとに不思議なものです。
当たり前ですが一年の長さも、どこを区切りとするかも人が決めたもの、
それは分かっていても、
新年が明ける時には何か大自然の流れを感じるような感動があります。
ちなみに今は一年の長さは365日か366日ですが、旧暦では10日以上短くて354日でした。
するとそれではだんだん季節が違ってくるので、
ほぼ3年に一度、1年を13か月にして384日にしていました。
初めて聞くと えーっ!なんですが、でも昔の年越しも、
やはり何か天の運行の区切りを見るかのような感動がありました。
そして第七十五代の天皇であられた崇徳院さんが感じられたものは、空の二つの年のさかい目でした。
さすがスケールが大きいですね。
それは浅緑の色の深い霞、旧暦の新年は立春の頃ですから、新春の春霞です。
霞は時折り浅緑と詠まれます。
理屈になりますが、朝日の赤い光が東から照らされて、
北や南に立った霞に当たると散乱光を見ることになるので、
確かに緑っぽい色になると思います。
また、春の神様は東におられるので、
春の空は、東から西へと広がって来ると想像が浮かびます。
すると、あの霞は、二つの年の空の仕切りにあるのかも と浮かんだのではないしょうか。
「浅緑 八重の霞や 二年(ふたとせ)の 行き合ふ空の 隔(へだて)なるらむ」、
年が明けて、空の何か大きなものが入れ替わっている。
崇徳院さんは、天皇としては勢力争いに巻き込まれ何も出来ないまま終わられた方でした。
でもこの歌は、やはり天下を眺める目で詠まれた、新しい年への期待が浮かぶ歌ですね。
さあ、年が明けました。
期待をたっぷり込めて、今年はいいことがいっぱいありますように!!